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SESの還元率ってなに?SESの仕組みについて

SESは「社内SE」とは違い、固定給に上乗せする形で案件報酬の還元があります。
SESの「還元率」とは何なのか、SESはどういう仕組みなのかを紹介していこうと思います。
また、高還元を謳い文句にしているSES企業の注意すべき点などもお話していきます。

そもそもSESの「還元率」ってなに?

還元率とは

SESの還元率とは、エンジニア1人あたりの単価(大体1人月の費用:案件の報酬)あたり、いくらの比率で自分の給与や賞与として還元されるかを表す指標です。

還元率の平均はどのくらい?

SESの還元率は大体40%~80%とかなり振り幅がありますが、平均は大体50%~60%くらいと言われています。
また、所謂「高還元」と呼ばれるSES企業だと、還元率が70%を超えるところや、さらに80%以上のところもあり、SES業界でもトップクラスの高還元率と言えます。

高還元とは

SESの「高還元」とは、固定給とは別にエンジニアに還元される案件報酬の還元率(プラスのお金)が高いということです。
この還元率が高ければ、より多くの報酬を給与という形で貰えるということですね。

ただし、この高還元には裏がある可能性もあるので、高還元SESへの転職や、SES企業選びの際は注意が必要です。

注意すべきSES企業のキーワード「高還元」とは

「高」還元と言えば、聞こえが良いかもしれませんが、注意すべき点があります。
まず、どういう計算方法なのか、単純に「固定給」+「案件報酬の還元分」で80%以上を謳っているのであれば、良いのですがそうでない場合、想定よりも低い給与になってしまうかもしれません。

例えば、1人月50万の案件で、固定給が30万、還元率80%だった場合、

  • 「固定給:30万」+「案件報酬の還元分:10万」で、「総支給額:40万」になります。

ですが、還元率80%の中には人件費として、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険などの「会社負担分の社会保険料」が含まれるケースがあります。

その場合は、総支給額が40万の社会保険料(会社負担分)が「約5万円」なので、

  • 「固定給:30万」+「案件報酬の還元分:10万」-「社会保険料(会社負担分):5万円」で、「総支給額:35万」になってしまいます。

また、交通費や他の福利厚生費が引かれている場合もあるのでご注意ください。
還元率の高さだけで判断せず、その内容もきちんと確認しましょう。

「高還元」でカモられない3つ方法

「せっかく転職したのに…」「思っていたのと違った…」何てことにならないように、入社を決める前にきちんと事前に確認しましょう。

①SES企業の「SESの仕組み」を確認しましょう

そのSES企業がどういう仕組みでSESを行っているのか、またどのように利益を出しているのか、それは継続して行えるのかを詳しく確認しましょう。
この時点であやふやな回答が返ってきたり、大まかな説明しかしてくれない企業は怪しいので要注意です。

②還元率に福利厚生費や交通費が含まれるのかを確認しましょう

前述でもあった通り、高還元の中にはエンジニアを1人雇って維持するための保険や維持費などの経費を含めている場合があるので確認必須です。
具体的には下記の内容を確認しましょう。

  • 社会保険料
  • 交通費
  • 教育費(研修や講習など)
  • 残業代
  • 福利厚生費(住宅手当など)

③事前に口コミサイトなどを確認しましょう

口コミサイトは匿名での投稿のため、企業に忖度のない意見が見れるので、事前に確認しておくことで、企業側が言っていることと照らし合わせて不審な箇所はないか、食い違う箇所があればさらに質問などをして確認ができるので、「実際に入ってみたら実は違った」などのリスクも回避しやすくなります。
ただし、口コミサイトは誰でも書けてしまうので、企業に所属していない人や、企業に恨みを持っている人なども書けてしまいます。そのため、信憑性には注意が必要です。

SESってどんな仕組みなの?

SESとは

「SES」はシステムエンジニアリングサービスの略で、企業で雇ったエンジニアを「技術提供・技術支援」という形でクライアント企業に派遣するサービスのことです。
派遣というと「派遣エンジニア」という言葉が浮かぶかもしれませんが、SESは派遣とはことなり、人材の提供ではなく、エンジニアの技術力を提供することが目的の「準委任契約」です。
派遣の場合は人材の提供が目的なので「派遣契約」となります。

と言っても、少しイメージが付きづらいかもしれませんね。
もっとわかりやすく説明するとこんな感じです。

SESの仕組み

一般的にはSES企業がエンジニアを「正社員」雇用し、クライアント先に「技術提供」を行います。そしてその技術提供の報酬としてクライアント側はSES企業側に案件報酬を支払います。
その後、クライアントからの案件報酬をSES企業とエンジニア間で雇用時に定めた還元率に基づいて分配します。

例えば、還元率60%だった場合は、
案件の報酬100%=「エンジニア60%」:「SES企業40%」という形で配分します。

なので、SESの仕組みとしては、SES企業側はよりエンジニアを多く雇用し、クライアント先に技術提供すればするほど利益が上がり、エンジニア側はより高単価な案件にアサインされればそれだけ給与がアップするという構造になっています。

では、逆に案件がなかなかアサインされない場合はどうなるのでしょうか?

SESで案件が決まらない時、給与は支払われる or 支払われない?!

安心してください。結論から言いますと、案件にアサインされていない期間でも給与は「基本給」で定められている額だけ支払われます

案件が決まらない時

前述で説明した通り、SESは基本的にはSES企業が「正社員」という形でエンジニアを雇用するので、案件が決まらない場合でも、初めにSES企業とエンジニア間で結んだ雇用契約に基づき、その雇用契約書にある「基本給」が固定給として振り込まれます。

ただ、案件を受けていない期間に貰える給与はあらかじめ定めている固定給のみになるので、案件報酬の還元分は貰えませんので、それを当てにしている人は注意してください。

案件が決まった時

SESで働くなら、こんな企業がおすすめ!

おすすめ企業①:SESの仕組みや還元率きちんと説明してくれる企業

初めの方にも説明しましたが、「高還元」には裏がある可能性があるので、注意が必要です。
ですので、面接や面談、会社の説明会などで、きちんとエンジニアに「SESの仕組み」や「還元率の計算方法」を説明・開示してくれるような企業がおすすめです。

おすすめ企業②:SES以外の他事業も展開している企業

上記でも説明した通り、SESはエンジニアをクライアント先にアサインすることで、会社側は案件報酬という形で利益を得ています。
そのため、なかなか案件が決まらないと、利益が出ないことになってしまい、その期間の人件費は赤字覚悟で会社負担になります。

なので、SES一本でやっている企業よりも、自社でシステム開発をしていたり、受託システム開発などの他の事業やサービスを並行して行っている企業の方が安定していると言えるでしょう。

おすすめ企業③:社長がエンジニア経験者

エンジニアのことが分かるのはやはりエンジニアです。
特にSESは案件を獲得し、そこにエンジニアをアサインすることで報酬を得ます。
そのため、案件が中々獲得できなかったり、営業がエンジニアのスキルなどを説明しきれないようなところだとかなり厳しいです。

ですが、社長がエンジニア経験者だった場合、エンジニアをしていた頃の伝手などで「質の良い案件」を獲得できるので、かなりおすすめです。
また、社長自身もエンジニアを経験しているので、エンジニアに優しい「エンジニアファースト」な会社が多いのもおすすめポイントです。

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このブログ記事の作成者

ウェブジェネレーションズ ブログ編集部

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